平成25年10月20日(日) 高校21回同期会 報告

 2013年10月20日、新宿ワシントンホテルで昭和44年卒業、高校21回生の同期会が開催されました。
 会場は新宿、せっかくなので仲良し5人で神高に寄ってみました。ここ12年程、桜のお花見でプチ同期会を開いている仲間です。この日は遠方から駆けつけた一人も加わり、44年ぶりの再会でした。仙川駅は立派になり、記憶にあるより狭かった商店街には焼きそば屋さんも丸十ベーカリーもありません。でも、懐かしいこの通り。雨の日も風の日も交通整理をしてくれた、まつ毛の長いお巡りさんがいた交番もありませんでした。44年の月日が流れたのですね。
 交差点の先には神代書店、前を歩いて校門に向かいます。門を入り校庭に回ると、校舎に沿って立っていた銀杏並木は健在でした。もう雨が降っても神代湖は出現しないのですね。懐かしい木造校舎はないけれど、母校はいつでも私たちを温かく迎えてくれます。
 当日の出席者は72名、遠く北海道、沖縄、ドイツから出席された方もいらっしゃいました。最大の心配事は、誰が誰だかわかるだろうかということと、自分の事を覚えていてくれる人がいるだろうかということ。会場に入るとあちこちで歓声が聞こえ、歓談の輪が広がっていました。みんな還暦を過ぎているので、それなりにそれなりですが、面影は当時のまま。話し方、仕草、まさに○○さん!という人ばかり。先程の不安はすっかり消えました。
 クラス毎の集合写真で声をかけながら会場を回る幹事の彼女は、面倒見のよかったクラスのリーダー。所在不明で呼び出されているのは、顔の広かった彼。話していると穏やかな気持ちになれた彼女は、ぴったりのお仕事をしていました。
 会の中ほどで幹事の方が撮影された高校周辺の現在の様子や、当時のクラス写真、個人所蔵の思い出の品などのスライドショーがありました。受験票や高校の身分証明書、通知表等・・・卒業記念の温度計は今でも正確だそうです。皆さん物持ちがいいですね。あっ、あのお巡りさんの写真も! 優しい笑顔がそこにありました。  開催にあたり、幹事の方々の御苦労は大変だったと思います。名簿作りからの始まり。でも、それぞれの仲間たちは繋がっていて細い糸を手繰り寄せ、大きな輪になりました。体調を崩された方、どうしても抜けられない用事で欠席された方も多い中、出席できた私はラッキーでした。
 少し増えたアドレス帳と、少し広がった仲間との繋がり。笑顔がくれた温もり。この日の大きなお土産です。在籍3年、卒業して44年。15倍もの年月が消えた3時間。外は冷たい雨の一日でしたが、会場には温かさが満ちていました。
 還暦を過ぎ、改めて自分の人生を振り返ってみると、東京の郊外の高校で過ごした3年間は思った以上に心に残っていました。あの頃は『いじめ』なんていうものはなく、成績もうるさく言われなかった(私だけ?)。携帯もパソコンもなく、友達とのおしゃべりや部活動などでのびのびと高校生活を送っていました。個性を尊重し、自由な校風のおかげでしょうか。
 この日をきっかけに、新しい集いがいくつか計画されているようです。認知症予防のために『回想法』というものがあると聞きました。昔を懐かしむことで、脳を活性化させる方法だそうで、見たり聞いたりするだけでなく『話す』事が重要だとのこと。豊かな老後を過ごすためにも、こういう繋がりは大切にしていきたいですね。
 後日、集合写真と会場でのスライドショーや出席者撮影の写真等が納められた幹事さん手作りのDVDが届きました。当日は話に夢中になっていてゆっくり見られなかったこともあり、出席者名簿や卒業アルバムと照らし合わせてあの日の感激を思い出しています。
 幹事の皆さん、本当にありがとうございました。

文:神代高校21回 鍬田晴美(旧姓 関)
高校21回同期会


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