2013年3月7日 卒業式の同窓会長祝辞

神代高校の卒業式が3月7日に行われました。今年の卒業生は319人。
式には同窓会の藤森精太郎会長も来賓として出席、卒業生に祝辞を贈りました。
会長の祝辞を紹介します。

皆さんご卒業誠におめでとうございます。
神代高校同窓会会長の藤森でございます。現会員13,000名を代表してご卒業の祝辞を述べたいと思います。
皆さんは卒業回が65回生になります。私は17回卒ですので卒業して約50年、改めてもう50年経ったのかと感慨深いものがあります。 在学中のエピソードはたくさんありますが、1つ紹介致しますと、当時体育館は正門のすぐ右にあったのですが、そこで修学旅行の説明会があったときのことです。当時の校長先生が修学旅行の注意をしているとき、私たちが反発して、私たちが悪いことをするような言い方はしないで下さいと言うと、校長先生が興奮されて壇上から落ちてしまわれたことがありました。当時の神代はそんなに荒れていたわけではなかったのですが、社会情勢からすると学生運動が盛んな頃でしたので、その影響か学校と学生が何かと言うと反発し合うような雰囲気があったことは確かでした。
現在はどのような状況なのか詳しくはお聞きしておりませんが、こうして保護者の方々が沢山お見えになっているのを見ますと、あの頃はこんなに多くの保護者の方がお見えになることはなかったと記憶しております。これも時代の流れなのかもしれません。

話は変わりますが、私は介護の仕事をしております。今朝も1件、生活意欲をまったく無くしてしまった方のケアをしてからこちらに参ったのですが、この方も含め介護の仕事は今大変な状況になってきております。皆さんは将来、色々な仕事に就かれると思いますが、介護業界も1つの選択肢としてお考えいただければと思っております。
私は昨年まで、命の尊さと言うことをテーマにこの場でお話をしてきました。今回は自立というテーマでお話をしたいと思っております。
ある90歳の女性利用者さんのことです。介護度は重くないのですが、軽い認知症があり、デイサービスに行くほか、日中の生活援助などでヘルパーさんが入っています。ただヘルパーさんが来ると、どうしても頼りにしてしまい、自分でできることもしなくなってしまいます。
ヘルパーさんも心得て「ご自分でできることはしましょう」と声掛けをするのですが、つい手を出してしまったりして、なかなか援助の目的通りに進みません。そんな時、ご家族から「母は甘えてしまうので、心の訓練と言うかリハビリとして、なるべく手は出さないようにして欲しい。できることは信頼してやらせて見て下さい」と仰って下さり、自立への関心を持たせるようなケアを心掛けて訪問させていただいております。
これから皆さんは社会に出る一歩を歩まれるわけですが、どうかこのご家族の言葉をかみしめて、ご自分の歩む道をしっかりと見定めて歩いていって欲しいと思います。

同窓会では現在ホームページを開いております。機関誌の「銀杏」もお送りします。皆さんが将来、ご住所が変わったときの変更などもしています。 学校を卒業されて、ちょっぴり寂しくなったときは覗いてみてください。神代の卒業生が皆さんの背中をそっと押してくれるはずです。

(神代高校同窓会会長 藤森精太郎)


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