2018年度銀杏会総会
神代高校の同窓会・銀杏会(いちょうかい)の2018年度総会が11月24日(土)、神代高校大会議室で行われました。総会には一般会員30人、理事10人(代理出席1人を含む)のほか、小野寺真也校長、林達也副校長が出席。会員342人から委任状が寄せられました。
谷戸忠司理事(高校20回)が司会進行を担当。藤森精太郎会長の挨拶に続いて小野寺校長が母校の近況を報告され、校舎改築に伴って体育館が使えないため、周辺の施設を使用するなどハンデを抱えながら生徒がクラブ活動で頑張っていること、2020年に創立80周年を迎えるが、新体育館の竣工が翌年になることから、記念行事は1年遅らせて行うことなどを話されました。林副校長からは、校舎改築や体育館が使えないハンデがありながら18年度の入学者選抜は前年度を上回る倍率があったこと、19年度の1次志望調査でも落ち込みが無いことが報告されました。出席者からは「改築によって母校のシンボルであるイチョウの木がどうなるか気になる。出来るだけ残す努力をして欲しい」との要望が出されました。林副校長は「グラウンドの整備予算はこれからだが、校庭が狭くなるので校舎側にあるイチョウの伐採はやむを得ない。そのため校舎の屋上に庭園も作る。校庭南側にあるイチョウの何本かは残せると思う。伐採したイチョウの木でベンチなどオブジェを造ることも考えている」と答えていました。
議事では藤森会長を議長に選任。2017年度の会務報告、同年度決算、18年度予算案の報告があり、原案通り満場一致で承認されました。出席者からは「総会でも寄付金を集めては」との意見があり、藤森会長は「理事会で検討したい」と答えました。
続いて、高校23回卒業で地質学が専門の原子力規制委員・石渡明さんが「地震・津波・火山……災害列島に住む我々の心得」をテーマに1時間超の講演を行いました。石渡さんは、東日本大震災では浸水面積と死者数が比例しており、津波による犠牲が圧倒的に大きかった。津波の備えがしっかりしていた場所は被害も少なく、1960年チリ津波で大きな被害を受けた岩手県大船渡市は高台移転や防潮堤の設置などを進めたので小さな被害で済んだ。災害を次に生かすこと、災害が起きた時を想定した対策を講じておくことが大切だ。南海トラフ地震は120年±30年周期で発生しており、70年の頻発、30年の沈滞を繰り返す。そう考えると南海トラフ地震は既に始まっていると言える。神代高校がある地域は地盤もしっかりしていて、大きな被害を受ける可能性は少ない。ただ日頃の備えは絶対に必要で、地震で家具など物が倒れたり落ちたりする部屋では寝ないように――などと話されました。
今回は多くの人に関心があるテーマの講演会が設けられたことで、前年の倍近い一般会員の出席がありました。こうした講演を毎回実施するのは難しいと思いますが、1人でも多くの一般会員にご出席いただくための工夫をしていきたいと考えています。今後とも銀杏会へのご支援、よろしくお願い致します。
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