日東紅茶・アンカーヒアの名物マスターが引退

 神代高校に近い仙川商店街の裏手で、約50年にわたって日東紅茶、アンカーヒア(Anchor Here)という軽食・喫茶店を経営してきた桃澤俊夫さん(74=写真)が1月末で退職した。アンカーヒア(調布市仙川1-12-40)は、2-3月は改装工事のため休業し、4月から新しいマスターで営業再開する。
 桃澤さんが日東紅茶を引き継いだのは昭和43年(1968)8月。10年後に桐朋学園寄りにあったアンカーヒアの経営にも乗り出し、2店を切り盛りしていたが、55年(1980)に日東紅茶を閉じ、アンカーヒアに専念。平成元年(1989)から17年(2005)までは杉並区内にあった大手企業運動場クラブハウス内のレストランも任されていた。
 多くの神代生が通ったのは日東紅茶時代。当時、ブラスバンド部のたまり場のようになっていて、在学中に店でアルバイトをしていた生徒もいた。テニス部員も多く訪れ、卒業後に同部のコーチをしていたOBが女子部員を一度に10人以上も連れてきていたそうだ。筆者は昭和43年春に神代を卒業。日東紅茶に通ったのは桃澤さんが店に入る前だったが、ここで初めてハンバーグステーキを食べ、「こんな美味しい食べものがあったのか」と感動したことを思い出す。
 立ちっ放しで仕事をするため、年齢を重ねるにつれて腰痛がひどくなり、区切りをつける決断をしたという。


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